轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

でんきばと

電気鳩

海野 十三

「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页

青空文庫

それは、トーチカの隊長だったのです。

高一は、わざとかなしい顔をしてあやまりましたが、隊長は、しょうちしません。そして、高一をひきずるようにして、トーチカの中の自分のへやにひっぱってゆきました。りんごはかごからおちて、そこらじゅうにごろごろところげました。

「さあ、こっちへはいれ。しらべてやる」

高一はもうこれまでと思い、腰の袋をあけて電気鳩をだしました。そして、りんごのかごのなかにかくしてある、電気鳩をうごかすきかいをひねりました。

電気鳩は、ものすごい羽ばたきをして、隊長の頭の上をぐるぐるまわりだしました。

「おや、へんな鳥がとびだしたぞ」

隊長は、はらをたてて剣をぬくと、電気鳩にきりつけました。

「あっ――」

ぴかり、といなびかりがみえたかと思うと、隊長は、その場にたおれました。電気鳩のだした電気にあたって死んでしまったのです。

その物音に、トーチカのおくから大ぜいの敵兵があらわれ、ピストルや、剣をもって高一にむかってきました。

「さあ、こうなればだれでもむかってこい」

高一は、せめてくる敵兵めがけて電気鳩をとびかからせ、かたっぱしからたおします。