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せいねんのいきるみち
青年の生きる道
宮本 百合子
「青年文化」1946(昭和21)年5月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,672 字 · 14 页
学生達の今日の生活は実際にお話にならない。モラトリアムによる学資の制限と住居、食糧、教育資材の欠乏は、小学生から大学生までをひっくるめた困難においている。各専門学校、大学などで学内自治の運動が起っているのは当然である。学生達は自分達の中から委員を選んで食糧の困難、宿舎の問題、資材難を解決しようとしている。学校当局は、丁度幣原内閣が、増産対策も、食糧対策も現実には持っていなくて自然、働く者の生産参加と人民の食糧管理又は供出の管理に任せなければならないでいるとおりに、学生の問題を学校当局として処理して行く能力を欠いてしまっている。これまでの学校というものが学生を真に生かす組織でなかったということがまざまざと現われて来ている。
各地で隠匿物資の摘発が行われている。これには生活擁護問題の若い人々やその他種々の農民組合、労働組合の若い人々が大きい動力となって働いている。青年の本来の心にある正義心は、自分達の愚弄された青春をわが手にとり戻そうとしてこれ等の動きに現われて来ている。青年団のこれまでの役目は若い者を賢くするよりも愚かにさせる旗持ちをした。今は役所の下請けをした青年団ももとのままではいられなくなって来た。