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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
倉田百三『青春をいかに生きるか』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『出家とその弟子』の追憶、愛の問題(夫婦愛)、学生と教養、学生と生活、学生と先哲、学生と読書、女性の諸問題、人生における離合について、婦人と職業、芸術上の心得。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,413 字 · 190 页
それは「結ばれやすい」という性質は一方また「離れやすい」という性質にもなるので感情過多いわゆる水性ということは人生の離合の悲劇を避けるためには最もつつしまねばならぬことだからである。
それでは如何なる場合に合し如何なる場合に離れるべきか。そうした離合の拠るべき法則というものはないのか。それはごく一般的にいえば、共通の理想、主義、仕事、ないしは「道」あるいは「子ども」を守って生き得るときは結合せよ。そうした表現が今日の場合抽象にすぎるならば、人間生活の具体的な単位である国民道を共に生き得るときは結合せよ。その希望が持てず、その見通しができないときは別離せよ。とでもいっておいて大過ないであろう。かくてなお不幸にして一つの結合に破れたからといって絶望すべきではない。人生にはなお広い運命と癒す歳月とがあるからである。
ある有名な日本の女流作家の如きは幾度も離合をくりかえしてそのたびごとに成長したという話も聞いている。しかしながら私たちはかような離合の数のできるだけ少ないことを尊しとせざるを得ない。そしてその神聖のものはいつでも一回性のそれである。ひとたび相愛して結合し、終生離れず終わりを全うする美しさに及ぶものはないのである。