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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
倉田百三『青春をいかに生きるか』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『出家とその弟子』の追憶、愛の問題(夫婦愛)、学生と教養、学生と生活、学生と先哲、学生と読書、女性の諸問題、人生における離合について、婦人と職業、芸術上の心得。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 94,413 字 · 190 页
「日蓮は涙流さぬ日はなし」と彼はいった。
日蓮は日本の高僧中最も日本的性格を持ったそれである。彼において、法への愛と祖国への愛とがひとつになって燃え上った。彼は仏子であって同時に国士であった。法の建てなおしと、国の建てなおしとが彼の使命の二大眼目であり、それは彼において切り離せないものであった。彼及び彼の弟子たちは皆その法名に冠するに日の字をもってし、それはわれらの祖国の国号の「日本」の日であることが意識せられていた。彼は外房州の「日本で最も早く、最も旺んなる太平洋の日の出」を見つつ育ち、清澄山の山頂で、同じ日の出に向かって、彼の立宗開宣の題目「南無妙法蓮華経」を初めて唱えたのであった。彼は「われ日本の柱とならん」といった。「名のめでたきは日本第一なり、日は東より出でて西を照らす。天然の理、誰かこの理をやぶらんや」といい、「わが日本国は月氏漢土にも越え、八万の国にも勝れたる国ぞかし」ともいった。「光は東方より」の大精神はすでに彼においてあり、彼は日本主義の先駆者であった。しかも彼のそれは永遠の真理の上に、祖国を築き上げんとする宗教的大日本主義であった。