轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せいしゅん
青春
宮本 百合子
「婦人朝日」1940(昭和15)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,799 字 · 16 页
青春の微妙なおもしろさは、その真只中にいるときは誰しもそれを、後で思い出のなかでまとめるような形ではっきり自覚しないまま、刻々を精一杯によろこび、悲しみながら生きてゆくところにあるのではないだろうか。人間の精神のなかで青春というものの在りようもまたおもしろく微妙で、あながち年の若さということにだけ、根をおいているのでもないらしいのも興味ふかいところだと思う。中年と呼ばれる時代のなかにはらまれている青春。老年のなかにも不思議に蔵されていて輝く青春。そういうものもあることがわかる。そして、そういう青春が生活力として或は創造力として意外につよいもので、人類のよろこびといい得るような仕事をした人々の生涯は、いつの時期も、それぞれの姿でしかも青春といい得るものを持ちつづけたように見える。若いというだけの青春で終るとすれば、それは悲しいものだと自分の身につけても思われるわけであろう。
いろいろなひとが、文学作品のなかで青春を描いているけれども、そういうものがいずれもその苦悩や不如意に苦しむ姿の若々しさという面で青春が語られているのは意味ふかく感じられる。漱石の何かの小説のなかに、青春というものは淋しいものだ、という文句があって心にのこっている。