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あゆのくいかた

魯山人の食卓

北大路 魯山人

北大路魯山人『魯山人の食卓』。同一底本的分册已合并为一书。收入:鮎の食い方、いなせな縞の初鰹、鰻の話、京都のごりの茶漬け、車蝦の茶漬け、塩昆布の茶漬け、鍋料理の話、握り寿司の名人、日本料理の基礎観念、鱧・穴子・鰻の茶漬け、一癖あるどじょう、河豚は毒魚か、鮪の茶漬け、鮪を食う話、味覚馬鹿、夜寒に火を囲んで懐しい雑炊。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 54,022 字 · 115 页

青空文庫

大きいものならば、海から山から得て、五日あるいは三日を経過して、かえって味がよいものがあります。

生きた食器、死んだ食器

そこで食器のことになりますが、せっかく骨折ってつくった料理も、それを盛る器が死んだものでは、まったくどうにもなりません。料理がいくらよくても、容器が変な容器では、快感を得ることができません。私は生きた食器、死んだ食器ということをいっておりますが、料理を盛って、生きた感じがしますのと、なにもかも殺してしまう食器とがあります。茶人という者になりますと、向付に五千円、なにに五百円という具合に、よい器を欲します。それは生きた食器だからであります。食器が下らぬものでは料理まで生きませんから、料理と食器とが一致し、調和するように心がけるのであります。

その食器を選ぶということも、ただやかましくいうだけのことではなく、食器そのものを愛し、取り扱うことが楽しみであり、その食器をいたわりいたわり扱うというところに、料理との不二の契りが結ばれるのです。食器が楽しいものになれば、必然、料理が楽しいものになるのです。それはあたかも、車の両輪のようなものでありましょう。