轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つるはやみき

鶴は病みき

岡本 かの子

「文学界」1936(昭和11)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,495 字 · 53 页

青空文庫

」麻川氏「お客の種類は大別してどんな人達ですか。」私「………………。」麻川氏「いやあ、僕にひと様のお客を調べる権利はありませんが……。」私「重だった客は先達てのX図案家や、詩人のX氏や、哲学科のX氏あたりでしょう。」麻川氏「図案家X氏も行きづまりの恰好ですな。」私「そう、今までのメカニズムが近頃擡頭して来た新古典主義に押され勝ちのようですね。そういう欧洲の情勢が日本にも影響して来ましたのね。」麻川氏「詩人X氏は相変らず若くてカラリストだ。だが、時々馬鹿に饒舌すぎますな……そして哲学科は……。」私「あれは私の論敵!」叔母さんが窓の方から、くるりとこっちを向いた。「煙草いかがです。」と麻川氏は叔母さんにケースを出したが叔母さんは喫まないのでお辞儀だけした。私「あなたの処も随分お客が多いんですね。」麻川氏「□奴も△奴もうるさい奴等ですよ。」私「でも随分あなた崇拝家ですわ。」「ははん。」と麻川氏はやや得意そうに電灯の笠を見た。真上から電灯の直射をうけて痩せた麻川氏の両頬へ一筋ずつ河のように太い隈が現われた。麻川氏「ああいう狂拝家に逢ってはこっちから見てあぶなっかしくて困りますよ。