轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たそがれのこくはく

黄昏の告白

浜尾 四郎

「新青年」博文館、1929(昭和4)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,453 字 · 41 页

青空文庫

君は妻を賊に殺させたと云った。しかし君は自分が妻を殺したとは云わない。なぜはっきり云わないのだ? 大川! 君は賊を第一に殺して、それから妻を殺したんだろう※(感嘆符二つ、1-8-75)」

云う方もきく方も必死だった。つかまれた大川の手もつかんでいる山本の手も、ぶるぶると音をたてるまでにふるえた。

「大川、僕は君になんでもいう、だから君も最後にほんとうのことを云って死んでくれ!」

氷のような静寂を破って、大川のふるえをおびた、わりに落ちついた声がひびいた。

「そうか、君は知っていたのか。僕がわるかった。僕がわるかった。死ぬ前なのに僕はなんということだ。僕が殺したのだ。僕が蓉子を殺したのだ。間違いはないほんとうのことをいうから聞いてくれ。

あの夜、僕は一時頃に床に入った。しかしどうして眠れよう。ピストルを出して妻を殺そうかどうしようかと迷っていた僕だ。僕はね返りばかりしながら床中で悶々としていた。ところが三時頃だったろう。台所の方で妙な音がするのだ。しかし頭の中に悩みを持っていた僕は音のするのをきいてはいながらも少しも怪しいとは思わなかった。そうしてどうして蓉子に復讐してやろうか、どうして彼女を一人で永久にもちつづけられるか、を考えていたのだ。