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まるまるじゅう
○○獣
海野 十三
「ラヂオ子供のテキスト」日本放送出版協会、1937(昭和12)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,139 字 · 43 页
敬二少年は、それからいろいろと説明をして、やっと三ちゃんに納得してもらうことができた。
「ああそうだったのか。千分の一秒で……。うむ、これなら或いはなにか見えるかもしれないね。ではすぐ現像してみよう」そういって三ちゃんは、敬二のフィルムをもって、現像室にもぐりこんだ。
それから二、三十分も経ったと思われるころ、三ちゃんは水洗平皿に、黒く現像のできたフィルムを浮かして現れた。
「おい三ちゃん、どうだったい」
「うん。なんだかしらないけれど、とにかく妙なものがぼんやり出ているようだぜ。いまそれを見せてやるから、待っていなよ」そういって三ちゃんは、水に浮いているフィルムを、そっと水中でひっぱってみせた。
「ほら、ここんところを見てごらん。なんだか白い環のようなものが、ぼんやりと見えるだろう。これはたしかに○○獣らしいぜ」
フィルムのままでは、白と黒とがあべこべになっているので写真を見つけない敬二にはよく見えなかった。そこで三ちゃんは、水洗をいい加減にして急に乾かすと、それを印画紙にやきつけた。すると肉眼で見ていると同じ光景が、写真の面にあらわれた。
「ああっ、これだ。