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まるまるじゅう
○○獣
海野 十三
「ラヂオ子供のテキスト」日本放送出版協会、1937(昭和12)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,139 字 · 43 页
○○獣の謎
この輪が○○獣なのだ」
それは崩壊してゆくガレージの壁をとった写真だったが、その壊れゆく壁土のそばになんとも奇妙な二つの輪がうつっていた。かなり太い環であった。それは丁度噛みあった指環のような恰好をしていた。どうして○○獣は、こんな形をしているのだろうか。
○○獣の謎
敬二少年は、ついに○○獣の撮影に成功したのだった。
この写真をよく見てるうちに、彼はこの事件が起った最初、裏の広場の土をもちあげて、機械水雷のような形をした二つの球塊がむっくり現れたことを思いだした。
○○獣の正体は、やはりこれだったのである。
何だかしらないが、その二つの球塊が、たがいにくるくると廻りあっている。一方が水平に円運動をすると、他の方は垂直に円運動をする。つまり二つの指環を噛みあわせたような恰好の運動になるのであった。それは二つの球が、お互いに運動をたすけあって、いつまでもぐるぐる廻っていることになるのであった。○○獣のおそろしい力も、こうした運動をやっているからこそ、起るのであった。
今では○○獣の姿が、一向人々の眼に見えないが、これは○○獣がたいへん速く廻転しているせいであった。