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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1927(昭和2)年5月号~1928(昭和3)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,617 字 · 250 页

青空文庫

を取ることがもっとも得意であった。

「練習しようね」と柳は一同にいった。

「練習なんかしなくてもいいよ、黙兵衛のやつらは相手にならんよ」と手塚がいった。

「そうだそうだ」と一同は賛成した。だが二、三日経ってから小原が顔色をかえて一同を招集した。

「ぼくは昨日黙々の練習を見たがね、火のでるような猛練習だ、それに投手の五大洲はおそろしく速力のある球をだす、あのうえにもしカーブがでたらだれも打てやしまい、ショートのチビ公もなかなかうまいし、捕手のクラモウはロングヒットを打つ、なかなかゆだんができないよ、一たい今度の試合は敵に三分の利があり味方に三分の損がある、敵は新米だから負けてもさまで恥にならないが、味方は古い歴史を持っているから、もし負ければ世間の物笑いになるよ」

「あんなやつはだいじょうぶだよ」と手塚はいった。

「そうじゃない、もしひとりでも傑出した打手があってホームランを三本打てば三点とられるからね、勝負はそのときの拍子だ、強いからってゆだんがならない」

「だからぼくは練習をしようというんだ、青木千三は小学校時代には実にうまかったからね、身体が小さいがおそろしいのはかれだよ」