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あるひのせんせいとこども
ある日の先生と子供
小川 未明
「童話」1924(大正13)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,639 字 · 8 页
吉雄は、こうしている間に、餌ちょくの水が凍ってしまったのを見ました。彼は、また新しい水を換えてやりました。凍ってしまっては、やまがらが、水を飲むのに、困るだろうと思ったからです。
このとき、ふと、吉雄は、さっきお母さんがおいいなされたことから、
「やまがらにも、あたたかなお湯をいれてやったら、体があたたまって、元気が出るだろう。」と、思いつきました。そこで、彼は、こんど餌ちょくの中に、お湯をいれてきてやりました。
「さあ、お湯をのむと、体があたたかになるよ。」と、吉雄は、やまがらに向かっていいました。
やまがらは、くびをかしげて、不思議そうに、餌ちょくから立ちのぼる湯気をながめていました。そして、吉雄が、そこに見ている間は、まだお湯をば飲みませんでした。
吉雄は、学校へゆくのが、おくれてはならないと思って、やがて、かばんを肩にかけ、弁当を下げて出かけました。
吉雄は、学校へいってから、友だちといろいろ話したときに、自分は今日くる前に、やまがらにお湯をやってきたということを話しました。
すると、その友だちは、たまげた顔つきをして、
「君、やまがらはお湯など、飲ませると、死んでしまうぞ。