轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いわゆるしぜんのびとしぜんのあい

いわゆる自然の美と自然の愛

丘 浅次郎

「時代思潮」1905(明治38)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,029 字 · 16 页

青空文庫

地球の丸いことを知るに至ったのも、その太陽の周囲を廻転するを知るに至ったのも、微細な黴菌が種々の病を起すことを知るに至ったのも皆真に向うて一歩ずつ進んだ結果であるが、科学の求めるところはすなわち真のみである。たとえ一歩ずつなりとも真を知る方向に進みさえすれば、それだけわれわれの知識の範囲が広くなるゆえ直にこれを利用して生存競争上他に優ることができる。博物学においても専心ただ真を知ることを目的として研究さえすれば実用上にも学理上にも莫大な利益を得られるのである。さればこの学を授けるにあたってもただ今日われわれの有する知識の程度に従うて自然の真を紹介し、生徒をして自身に自然に接してそのありのままを知らしめることを目的とすればよろしい。善と美との標準は時により国により異なることがあるが、真の標準は永久不変であって、これに近づくのがすなわち人智の進歩であるゆえ、ある目的のために故意に事実を曲げて教えたればとてその効能はわずかに一時的に過ぎず、一般の人智が進めばたちまち細工が現われてしまう。

以上はただいわゆる自然の美と、自然の愛とについてつねに考えていたことの概略を摘んで書いたのである。