轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おくみさんとそのしゅうい
お久美さんと其の周囲
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第一巻」河出書房、1951(昭和26)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,369 字 · 149 页
と思わせた。
向うの道から来るお久美さんに先ぐ見つかる様にと、往還に沿うて続いて居る堤の青草の上に投げ座りをして体の重味で伏した草が白い着物の輪廓をまるで縁飾りの様に美くしく巧妙に囲んで居るのを見たり、モックリと湧き上った雲の群の前にしっとりと青い山並が長く長く続いて、遙かに小さい森や丘が手際よく取りそろえられて居るの等を眺めながらお久美さんの足音を待って居た。
お久美さんの姿が※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子の目に入るまでには大変に長い時間が立った。
恐ろしく長い間待って居たと※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は感じて居るのであった。
心持上半身をうつむけて暑い中をせっせと歩いて来るお久美さんの紺色の姿が※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子の目に入ると、彼女は弾かれた様に立ち上って、微笑のあふれる顔を真直にお久美さんを見ながら半ば馳ける様に出迎に行った。
両方から急いで二人はお互に思ったより早く堤の終る所で会う事が出来た。
「まあよく来られた事。
※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は手をお久美さんへ延しながら安心して震える様な声で云った。