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ごみだらけのまめ

ごみだらけの豆

小川 未明

「童話」1924(大正13)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,335 字 · 7 页

青空文庫

お宮のはとは、すっかり年ちゃんになれてしまいました。そして、もう、年ちゃんのやってくる時分だと思うと、お宮の屋根の上からまた鳥居の頂から、じっと、いつも年ちゃんのくる方をながめていました。そして、年ちゃんの姿を見ると、みんな、年ちゃんの身のまわりに集まってきました。

しまいには、年ちゃんばかりでありません。美代子まではとがかわいらしくなってたまらなかったのです。

それから、二人は、毎日、お天気さえよければ、お宮へまいりました。

「うちに、豆があるから、いいようなものの、そう毎日、はとぽっぽへいって、豆を買ってやったんでは、たいへんですよ。」

と、お母さんは、笑っていわれました。

「ねえ、年ちゃん、うちの豆がなくなるまではとぽっぽへゆきましょうね。だけど豆がなくなったらゆくのをよしましょうね。」

と、美代子はいいました。

その後、二人は、どんなに、豆がだんだん少なくなるのを惜しんだでしょう。また、豆がなくなってしまったら、はとは、どんなにさびしく思うでしょう。年ちゃんと姉さんが、やってくるだろうと思って、待っているのに、とうとう二人の姿を見ることができなかったら、はとは、悲しむだろうと思われました。