轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だるまやひゃっかてん
だるまや百貨店
宮本 百合子
「宮本百合子全集 第四巻」河出書房、1951(昭和26)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,178 字 · 11 页
父親の岩太郎は、あぐらをかいた拇指にはさんで繩をなっていたが、
「この秋の大演習に天皇さんのお宿は永平寺じゃそうだ。――あこには天皇さんの長寿祈願の位牌がかざったるそうな」
たけをは冷淡に、
「ふーん」
と答えた。
「……津田もあの黒子が曲者じゃ」
繩をよっている掌に唾をして岩太郎がぼそっとつづけた。
「あれも豊田にとり入って県庁跡の土地をせしめてからグンと芽をふきよったなあ。……だるまやのケツは谷中がうずめとるそうじゃなあ」
だるまや百貨店の表面上の店主は元教員あがりの津田信一だが、資本は市会議長谷中三太郎が出したということになっている。しかし、その谷中も実は金を出していたのではなく、谷中の親分で請負師の石島文吉(これは昔トロッコを押していたのが、県の道路工事だの建築事業をうけおっては儲け、今では多額納税者となり、貴族院議員となっている)がやらせている商売なのであった。
二
井戸ばたに加代をはじめ三人の娘たちが並んで大して気のりもしない風に洗濯をしている。信江がポンプによりかかって、
「ああァ」
と晴れた空を見上げていたが、いかにも胸の思いをやると云う眼つきで、