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「どうかんがえるか」について

「どう考えるか」に就て

宮本 百合子

「改造」1946(昭和21)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,397 字 · 9 页

青空文庫

な感じがなくはない。

ジャーナリズムの上に、この事情をあてはめると、今日の編輯者は、自身の理解や生活態度がどの程度のものかということは抜きにして、ともかく「思想性」のはっきりしたものを捉えなくてはものにならない、という現象になっているのである。

おのずからそこに客観的な効果は在り得るのだから、それをとやかく云うには及ばない。一行でも多く、一冊でも多く、人間の独立と、よろこび多い合理性にとんだ社会生活の建設に役立つ印刷物が出なくてはならない。人民の経済生活は極めて危機に瀕しているから、もう一二ヵ月もすれば出版物に対する購買力も低減するだろうからという見越しで、すべての出版業者が、せき立ち焦っているのも、結構と思う。わたし達は、自身が餓えつつあるとき、せめては何が故に、自分達はこうも飢じいのか、ということを知り学び、そこから脱出する方法を発見しようとする旺盛な人間的意欲をもつのであるから。その足しになるものなら、一冊の本の買えるうちにこそ買われなければならない。

こういう応急的な思想性の需要と供給との現象が、現在の文化面を忙しく右往左往しているのであるが、日本ではおそらく明治開化の時代にも、日露戦争後の社会問題擡頭期にも、第一次欧州大戦後の社会科学への関心の高まった時代にも、今日見られると同じような現象が見