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なつかしいなかま

なつかしい仲間

宮本 百合子

「新女苑」1940(昭和15)年5月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,477 字 · 9 页

青空文庫

友情として、やはり新しい性質を含んでいるのだと思われる。

女同士の友情なんてあてにならず、あるかないかも分らないものとされたのは、女が自分の生活の主人でなくて、受け身におこる様々の悲喜を全く自分一個の幸不幸の範囲でだけ感じていた時代のことではないだろうか。女の友情も、今では現実の社会感情としての本質のなかに男が友を得るのと同じ、己を知ってくれる者を知るという要素が多くなって来ていると思う。女の友情の地盤もそれを思えば随分ひろげられもし強くもされて来ているのだ。

考えてみると、私は本当にいい友達を持っていて、それはありがたいことだと思う。男の友達でも、幾人か親身のつき合いのひとがあり、それぞれ家庭の友だちとなっているのもうれしい。

二十五六歳ごろまで、私はどっちかというと友達のない淋しさをつよく感じながら生きていた。この十年ばかりは、友達の価値を全幅的に知りながらの生活である。そして、そのような十年ばかりの間に、古い昔のおだやかな友情にも、一味新たな内容が加えられて、どこやらゆたかに咲きかえった有様であることも、まことに興味ふかい。

それに私は、境遇の関係からきっとよけい友だちを大切に感じるところもあるのだろう。