轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
在线阅读徳冨 健次郎《みみずのたはこと(みみずのたわこと)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 265,437 字 · 530 页
三つも投げて、両手を開いて見せると、彼は納得して、三個ながら口に啣えて、芝生に行ってゆる/\食うのが癖であった。彼は浮浪の癖が中々脱けなかった。先の白も彼に色々の厄介をかけたが、デカも近所の鶏を捕ったりして一再ならず迷惑をかけた。去年の秋の頃は、あまりに家をあけるので、煩悩も消え失せ、既に離籍しようかとした程であった。其れがまた以前の如く居付く様になり、到頭余が家のデカで死んだ。
今朝懇意の車屋がデカの死骸を連れて来た。死骸は冷たくなって、少し眼をあいて居たが、一点の血痕もなく、唯鼻先に土がついて居た。其死を目撃した人の話に、デカは昨日甲州街道の給田に遊びに往って、夕方玉川から帰る自動車目がけて吠え付いた。と思うたら、自動車のタイヤに鼻づらを衝かれたのであろう、ひょろ/\と二度ばかり顛んだ。自動車は見かえりもせず東京の方に奔って往って了うた。其容子を見て居た人は、デカを可愛がる人であったので、デカを連れ込んで、水天宮の御符など飲ましたが、駄目であった。
余は鶏柵内のミズクサの木の根を深く掘って、薦に包んだまゝ眠った様なデカの死骸を葬った。
(大正二年 二月十七日)