轻松读懂日语经典作品
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ろまんどうろう
ろまん灯籠
「婦人画報」1940(昭和15)年12月~1941(昭和16)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,222 字 · 74 页
やがて、「よいお子じゃ。」と嗄れた声で呟きました。「なかなか正直なよいお子じゃ。ラプンツェル、お前は仕合せな女だね。」
「いいえ、あたしは不幸な女です。」と病床のラプンツェルは、老婆の呟きの言葉を聞きとって応えました。「あたしは魔法使いの娘です。王子さまに可愛がられると、それだけ一そう強く、あたしは自分の卑しい生れを思い知らされ、恥ずかしく、つらくって、いつも、ふるさとが懐かしく森の、あの塔で、星や小鳥と話していた時のほうが、いっそ気楽だったように思われるのです。あたしは、此のお城から逃げ出して、あの森の、お婆さんのところへ帰ってしまおうと、これまで幾度、考えたかわかりません。けれども、あたしは王子さまと離れるのが、つらかった。あたしは、王子さまを好きなのです。いのちを十でも差し上げたい。王子さまは、とても優しい佳いお方です。あたしは、どうしても王子さまとお別れする事が出来ず、きょうまで愚図愚図、このお城にとどまっていたのです。あたしは、仕合せではなかった。毎日毎日が、あたしにとって地獄でした。お婆さん。女は、しんから好きなおかたと連れ添うものじゃないわ。