轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ろまんどうろう
ろまん灯籠
「婦人画報」1940(昭和15)年12月~1941(昭和16)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,222 字 · 74 页
たとえるならば、(万物の霊長たる人間の面貌を、植物にたとえるのは無謀の事であるが)まず桔梗であろうか。月見草であろうか。とにかく秋の草花である。魔法の祭壇から降りて、淋しく笑った。品位。以前に無かった、しとやかな品位が、その身にそなわって来ているのだ。王子は、その気高い女王さまに思わず軽くお辞儀をした。
「不思議な事もあるものだ。」と魔法使いの老婆は、首をかしげて呟いた。「こんな筈ではなかった。蝦蟇のような顔の娘が、釜の中から這って出て来るものとばかり思っていたが、どうもこれは、わしの魔法の力より、もっと強い力のものが、じゃまをしたのに違いない。わしは負けた。もう、魔法も、いやになりました。森へ帰って、あたりまえの、つまらぬ婆として余生を送ろう。世の中には、わしにわからぬ事もあるわい。」そう言って、魔法の祭壇をどんと蹴飛ばし、煖炉にくべて燃やしてしまった。祭壇の諸道具は、それから七日七晩、蒼い火を挙げて燃えつづけていたという。老婆は、森へ帰り、ふつうの、おとなしい婆さんとして静かに余生を送ったのである。
これを要するに、王子の愛の力が、老婆の魔法の力に打ち勝ったという事になるのであるが、小生の観察に依れば、二人の真の結婚生活は、いよいよこれから、はじまるもののようである。