轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
わがちをおうひとびと
わが血を追ふ人々
「近代文学 第一巻第一号」1946(昭和21)年1月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,546 字 · 21 页
金鍔次兵衛が飄然大矢野島へ現れて、渡辺小左衛門の地所を借りたのは、その時だ。獣の皮のチョッキを着て鳥銃をぶらさげ、五尺に足らない小男のくせに、ひどく大きな声だつた。
四郎と共に、否、かの妖美なる姿態と共に同じ運命を辿ることは彼の願望であつたけれども、彼の真実の願望と余りにも同じことが起つたので、重い地底にどろ/\した彼の陰鬱な毒血の中から眠りかけてゐた希望や諧謔的なキャプリスまで身を起してきた。
まだ長崎の港には、ともかくポルトガル商船が入港だけは許されてをり、マカオやマニラの教団と彼らを結ぶかすかな糸がともかく残つてゐるのであつた。この船も早晩入港を禁止せられるに相違ない。時は今。そして、それが、最後のそして唯一の時機だ。サンタ・マリヤに似た四郎の美貌を利用して天草全島の信徒達を煽動する、一方長崎と島原半島の信徒達に働きかけて同時に反乱を起すなら、九州各地の切支丹武士が合流するに相違ない。有馬、黒田、大村、宗など幕府に迎合して棄教はしたが曾てはいづれも有力な切支丹の保護者であつたし、細川はガラシャ夫人の昔には信者ではなかつたけれども同情者ではあつた。