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ガラスまどのこうほね
ガラス窓の河骨
小川 未明
「赤い鳥」1928(昭和3)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,383 字 · 7 页
はやくいい売れ口があって、いいお暮らしをなさるように祈っていますよ。」と、南洋産のらんがいいました。
赤いけしの花は、さまで、ここにいることを苦労と感じないように、いつも、お化粧に身をやつしてそわそわしていましたが、いま、らんに同情されるとなんとなく、自分の誇りを傷つけられたと思って、ほおを染めながら、
「わたしなどは、はたけにいる時分から、人間がみんな目をつけていました。あなたばかりは、どこへいっても大事にされますよと、ちょうがよくきていったものです。わたしは、いく先のことなどは、ちっとも心配していないのです。」と答えました。
ひとり、河骨は、ほんとうに、いつまで、こんなところにいるのだろう、小さな鉢の水は、なまぬるくて、夜霧にはぬれることもなければ、いなかの沼にいたときのように、水の上を渡ってくるひやひやとした風に吹かれもしないので、いつも頭が重いのをなげいていました。
なるほど、らんは、平気で眠っています。そして、けしの花は、晩方、じょうろで水をかけられると、いっそう、そわそわして、あかりのついた下で、しなをつくっていたのでした。
「まあ、このけしの花のきれいなこと。