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ソヴェトにおける「れんあいのじゆう」について

ソヴェトに於ける「恋愛の自由」に就て

宮本 百合子

「サラリーマン」1932(昭和7)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,439 字 · 7 页

青空文庫

だけれども現在は建設時代に進んで居るから、恋愛、家庭生活、結婚ということが各個人の社会人としての連帯責任に基礎を置いて居るということがはっきりして居る。

だから万一一人の共産党青年が片っ端から女を引っかけてゆくとする。それを恋愛は自由であるからとして放任して置くかというと全然反対である。余り非社会的な行為をする場合には共産党青年団の中で、同志的制裁を加えるか、反省を促される。

女の社会的価値を無視したことをやれば勿論除名もされ得る。けれどもそれだけが第一の問題となって除名されるということはない。

つまりそういうことをするのがその男の社会連帯責任を無視する一つの実例として見られるのだ。

*

お互の性的関係は先ず第一に衛生問題であって、性的慾望をいろいろ宗教的に決めてしまったり、そこへ妙な道徳観を拵えたりすることはさっぱり捨てている。

男女が互に好きだということ、それは性慾から発生した感情だという風にはっきり理解して行く。

だから自分の性慾が自分を刺戟して或る人間に対する興味を感じた場合、その対手の社会人としての価値で引きつけられたかどうかという点は切りはなして考える。