轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちっぽけなおの

チッポケな斧

坂口 安吾

「新潮 第四八巻第八号」1951(昭和26)年7月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,233 字 · 21 页

青空文庫

それは小説を書く人間が、自分の筆の運びごとに内省してみれば分ることです。風流小説については別ですが、とにかく自分の思想を語ろうとする小説とか論文の執筆中に、別に誰にインネンをつけられているワケでもないのに、自然に妥協したり、にわかに風流的筆法でごまかすようなことをやるものだ。風流的にごまかしても言うべきことの大体はなんとなく言い表しているから自己を偽っておらぬ、と言う人を、私はどうも信用できんね。そういうゴマカシで間に合うということは、ロレンスほど逞しい思想と信念をもたないせいで、私は私自身がその間に合せを行う時に、いつも佗びしいと感じる。別に、羞しいとは思わない。自分がそれだけの人間だと思っているから。そして、私の為し得ぬ正しさを行い得る人を、私などの及びがたい人だと崇めて、敢て己れと比較するようなこともないから。

ロレンスのように、あそこまで書ききれるということは、彼がマジメだからですよ。そのワイセツなところで読者を釣ろうなどというものではありません。彼があそこを書いている時に争っているのは、ただいわゆる良識とやら云うものだけです。私のようないい加減な筆を弄する文士でも、己れの創作状態から類推してそれが分ります。