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ちっぽけなおの
チッポケな斧
「新潮 第四八巻第八号」1951(昭和26)年7月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,233 字 · 21 页
争う時には、筆が深入りするもので、マジメであるほど、そういう滑り方をするだろうと思う。良識から云うと、あるいは書かでもの部分があるかも知れぬが、あそこまで筆が滑らずにいられなかったロレンスのマジメさや、思いつめた覚悟は、とても私などの及ぶところではない。写実と風流の文章は根本的に異質であるが、ロレンスは写実の許す限りに於て技巧的に汚らしさを避けており、(私は福田恆存君から借りた仏文でその箇所を若干よんだだけであるが)それを見てもワイセツなるものをワイセツのために描こうとしたものとは質的な距りが読みとれるのである。伊藤整君の訳文も亦、ロレンスの良心を日本語に移すために並ならぬ技巧が払われており、卑俗な訳者と異るものを明確に示している。名文である。
検察官というものは法の運営にたずさわるもの。国家再建の主導力の一環をなすものだ。国法の運営は民意を代表して為さるべきものではあるが、現代に於てはそれ以上に旧日本の愚をくり返さぬため民意よりも真理の側に傾くべきときである。民衆の正義よりも真理の正義のために戦い、再建の正しい基盤を定むべきときである。
チャタレイ問題に於て、検察側は明かに民意の側についている。