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ドミノのおつげ
ドミノのお告げ
久坂 葉子
「VIKING 17号」1950(昭和25)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,713 字 · 42 页
銅像がたつ。女であるが故に、そういう宿命的なものがかえってわざわいの種ともなります。とにかく、動がありますから、それに注意して下さい」
私は百円置くとにげるように其処を出ました。彼の云った言葉を順序立てて思い出して見ました。矛盾しているようで結局、何が何やらわかりません。急におかしさがこみ上げて来ます。銅像といえば、私の祖父も曽祖父も銅像がたてられました。けれども赤襷をかけて戦争中出征致しました。御影石の台だけが、お寺のある山にのこっております。雨のふる中を誦経しながら銅像をひきおろしたことを思い出しておかしくなったのです。
家へ戻って食事をしていると東さんがやって来ました。店に坐っている時は着流しで、真綿のちゃんちゃんこをきていましたが、玄関でみた彼はうすっぺらの背広をきていてネクタイがゆがんでおります。御しゃれをして来たつもりなのかもしれません。
「どうぞ、父もお会いするでしょうから」
私は父の部屋に東さんを招じ入れ、いそいで食事を済ませると、お茶を持ってふたたび彼等のところへ行きました。品物をならべます。父と東さんはそれ等をみております。父は心細そうで、