轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
マクシム・ゴーリキイのひとおよびげいじゅつ
マクシム・ゴーリキイの人及び芸術
宮本 百合子
「婦人公論」1933(昭和8)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,075 字 · 30 页
重大な時期に、例えばこの伝記の初めに書いた一九〇九年の哲学的論争の時期に於て、或は一九一七年の十月革命の時代におけるブルジョア・インテリゲンツィアの評価に際して、ボルシェヴィキの見解と一致し得なかったことの遠い根源となっているのである。
読書にも討論にもゴーリキイは魅力を失った。「非凡、善、不屈、美と名づけられるべきすべての小さな、珍らしい細片」をじかに人々のうちからあつめたい欲望に刺戟されて、再び放浪の旅に出た。
日雇い仕事でパンを稼ぎながら秋までほとんどロシアの南半分を歩きまわり、最後にチフリス(グルジアの首府)スターリンの故郷に落着いて鉄道工場に入った。処女作「マカール・チュードラ」がチフリス新聞『カウカアズ』に掲載されたのはまさにこの時なのであった。
ゴーリキイは「マカール・チュードラ」をきわめて無邪気に書いた。輝くような話し手であった祖母に似てゴーリキイ自身なかなかたくみな話し手である。友達に放浪時代の見聞を話した。友達は感歎し、ぜひそれを書けとすすめた。そこで、ゴーリキイは書いた。頑丈な二十四歳のゴーリキイの胸に溢れるロマンチシズム、より高く、より強く、自由に美しく生きようとする憧憬を誇り高きジプシイの若者ロイコ・ゾバールの物語にもり込んだ。