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マクシム・ゴーリキイのひとおよびげいじゅつ
マクシム・ゴーリキイの人及び芸術
宮本 百合子
「婦人公論」1933(昭和8)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,075 字 · 30 页
「哀れなる少年の一団より」の問題もその一つである。
* ソヴェト同盟は当時、すべての学校に先ず労働者の子供らを入れ、農民の子供を入れ、勤め人の子を収容した。ツァー時代のブルジョア・地主の子等は学校に入れなかった。そのことについて「真理の擁護者マクシム・ゴーリキイ」に対する「哀れなる少年の一団」からの訴えの公開状が発表された。ゴーリキイは、それについて二度にわたって答えの文章を書いた。公開状の性質は明らかに反革命的な効果を期待して書かれたものであった。
ゴーリキイが私のたった二言の返事に対し、それは本当だと云った重々しい調子から、私は文章を通じて感じていたよりもっとはっきり、彼が今非常におびただしい複雑な印象を得てそれを整理したく思っていることを感じたのである。
ゴーリキイは日本の「根付」を集めたことがあることやムッソリーニは婦人に出版権を与えていないこととかを話した。私は自分の本を贈り、短くそのときの自分の心持(インテリゲンツィアの女としての)を話した。
モスクワへ帰ってから、あるところで或る知人に会ったら、その人は一つの書類を私に見せた。それは「哀れなる少年の一団より」