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さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

しかしどこへ行くとも追窮もしないで立っている。会場の方で喝采の声が聞こえる。

「高飛びよ」とよし子が言う。「今度は何メートルになったでしょう」

美禰子は軽く笑ったばかりである。三四郎も黙っている。三四郎は高飛びに口を出すのをいさぎよしとしないつもりである。すると美禰子が聞いた。

「この上には何かおもしろいものがあって?」

この上には石があって、崖があるばかりである。おもしろいものがありようはずがない。

「なんにもないです」

「そう」と疑いを残したように言った。

「ちょいと上がってみましょうか」よし子が、快く言う。

「あなた、まだここを御存じないの」と相手の女はおちついて出た。

「いいからいらっしゃいよ」

よし子は先へ上る。二人はまたついて行った。よし子は足を芝生のはしまで出して、振り向きながら、

「絶壁ね」と大げさな言葉を使った。「サッフォーでも飛び込みそうな所じゃありませんか」

美禰子と三四郎は声を出して笑った。そのくせ三四郎はサッフォーがどんな所から飛び込んだかよくわからなかった。

「あなたも飛び込んでごらんなさい」と美禰子が言う。

「私? 飛び込みましょうか。