轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

「母からあなたにごめんどうを願ったそうで」と切り出した。野々宮さんは、

「なに、大してめんどうでもありませんがね」とすぐに机の引出しから、預かったものを出して、三四郎に渡した。

「おっかさんが心配して、長い手紙を書いてよこしましたよ。三四郎は余儀ない事情で月々の学資を友だちに貸したと言うが、いくら友だちだって、そうむやみに金を借りるものじゃあるまいし、よし借りたって返すはずだろうって。いなかの者は正直だから、そう思うのもむりはない。それからね、三四郎が貸すにしても、あまり貸し方が大げさだ。親から月々学資を送ってもらう身分でいながら、一度に二十円の三十円のと、人に用立てるなんて、いかにも無分別だとあるんですがね――なんだかぼくに責任があるように書いてあるから困る。……」

野々宮さんは三四郎を見て、にやにや笑っている。三四郎はまじめに、「お気の毒です」と言ったばかりである。野々宮さんは、若い者を、極めつけるつもりで言ったんでないとみえて、少し調子を変えた。

「なに、心配することはありませんよ。なんでもない事なんだから。ただおっかさんは、いなかの相場で、金の価値をつけるから、三十円がたいへん重くなるんだね。