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さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

「目的だけは親切なところも少しあるんだが、なにしろ、頭のできがはなはだ不親切なものだから、ろくなことはしでかさない。ちょっと見ると、要領を得ている。むしろ得すぎている。けれども終局へゆくと、なんのために要領を得てきたのだか、まるでめちゃくちゃになってしまう。いくら言っても直さないからほうっておく。あれは悪戯をしに世の中へ生まれて来た男だね」

三四郎はなんとか弁護の道がありそうなものだと思ったが、現に結果の悪い実例があるんだから、しようがない。話を転じた。

「あの新聞の記事を御覧でしたか」

「ええ、見た」

「新聞に出るまではちっとも御存じなかったのですか」

「いいえ」

「お驚きなすったでしょう」

「驚くって――それはまったく驚かないこともない。けれども世の中の事はみんな、あんなものだと思ってるから、若い人ほど正直に驚きはしない」

「御迷惑でしょう」

「迷惑でないこともない。けれどもぼくくらい世の中に住み古した年配の人間なら、あの記事を見て、すぐ事実だと思い込む人ばかりもないから、やっぱり若い人ほど正直に迷惑とは感じない。与次郎は社員に知った者があるから、その男に頼んで真相を書いてもらうの、あの投書の出所を捜して制裁を加えるの、自分の雑誌で十分反駁をいたしますのと、善後策の了見でくだらない事をいろいろ言うが、そんな手数をする