轻松读懂日语经典作品
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さんしろう
三四郎
三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页
三
下駄を買おうと思って、下駄屋をのぞきこんだら、白熱ガスの下に、まっ白に塗り立てた娘が、石膏の化物のようにすわっていたので、急にいやになってやめた。それから家へ帰るあいだ、大学の池の縁で会った女の、顔の色ばかり考えていた。――その色は薄く餅をこがしたような狐色であった。そうして肌理が非常に細かであった。三四郎は、女の色は、どうしてもあれでなくってはだめだと断定した。
三
学年は九月十一日に始まった。三四郎は正直に午前十時半ごろ学校へ行ってみたが、玄関前の掲示場に講義の時間割りがあるばかりで学生は一人もいない。自分の聞くべき分だけを手帳に書きとめて、それから事務室へ寄ったら、さすがに事務員だけは出ていた。講義はいつから始まりますかと聞くと、九月十一日から始まると言っている。すましたものである。でも、どの部屋を見ても講義がないようですがと尋ねると、それは先生がいないからだと答えた。三四郎はなるほどと思って事務室を出た。裏へ回って、大きな欅の下から高い空をのぞいたら、普通の空よりも明らかに見えた。熊笹の中を水ぎわへおりて、例の椎の木の所まで来て、またしゃがんだ。