轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんしろう

三四郎

夏目 漱石

三四郎在火车上遇见一位肤色黝黑的女子,不由自主想起故乡的恋人。他假装睡着偷听她和邻座老人聊天,越听越放不下。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 169,765 字 · 343 页

青空文庫

いつもの三四郎に似合わぬ所作である。威勢よく赤門を引き込ませた時、法文科のベルが鳴り出した。いつもならノートとインキ壺を持って、八番の教室にはいる時分である。一、二時間の講義ぐらい聞きそくなってもかまわないという気で、まっすぐに青山内科の玄関まで乗りつけた。

上がり口を奥へ、二つ目の角を右へ切れて、突当たりを左へ曲がると東側の部屋だと教わったとおり歩いて行くと、はたしてあった。黒塗りの札に野々宮よし子と仮名で書いて、戸口に掛けてある。三四郎はこの名前を読んだまま、しばらく戸口の所でたたずんでいた。いなか物だからノックするなぞという気の利いた事はやらない。「この中にいる人が、野々宮君の妹で、よし子という女である」

三四郎はこう思って立っていた。戸をあけて顔が見たくもあるし、見て失望するのがいやでもある。自分の頭の中に往来する女の顔は、どうも野々宮宗八さんに似ていないのだから困る。

うしろから看護婦が草履の音をたてて近づいて来た。三四郎は思い切って戸を半分ほどあけた。そうして中にいる女と顔を見合わせた。(片手にハンドルをもったまま)

目の大きな、鼻の細い、唇の薄い、鉢が開いたと思うくらいに、額が広くって顎がこけた女であった。