轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さんがつさんじゅうにち
三月三十日
太宰治给满洲读者写信聊天气和梅花,还甩出永井荷风小说里的神吐槽。看似闲扯,却透着对和平的小期待。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,917 字 · 4 页
「下々の手前達が兎や角と御政事向の事を取沙汰致すわけでは御座いませんが、先生、昔から唐土の世には天下太平の兆には綺麗な鳳凰とかいう鳥が舞い下ると申します。然し当節のように何も彼も一概に綺麗なものや手数のかかったもの無益なものは相成らぬと申してしまった日には、鳳凰なんぞは卵を生む鶏じゃ御座いませんから、いくら出て来たくも出られなかろうじゃ御座いませんか。外のものは兎に角と致して日本一お江戸の名物と唐天竺まで名の響いた錦絵まで御差止めに成るなぞは、折角天下太平のお祝いを申しに出て来た鳳凰の頸をしめて毛をむしり取るようなものじゃ御座いますまいか。」
という一文がありました。これは、「散柳窓夕栄」という小説の中の、一人物の感慨として書かれているのであります。天保年間の諸事御倹約の御触に就いて、その一人物が大いに、こぼしているところなのであります。私は、永井荷風という作家を、決して無条件に崇拝しているわけではありません。きのう、その小説集を読んでいながらも、幾度か不満を感じました。私みたいな、田舎者とは、たちの異る作家のようであります。けれども、いま書き抜いてみた一文には、多少の共感を覚えたのです。