轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

一~十一、十六「中央公論」1929(昭和4)年11月号、十二~十五(「戦い」の表題で。)「戦記」1929(昭和4)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,990 字 · 141 页

青空文庫

「第二だ、これは俺達のうちから代表を選んで、岸野に直き直き会って、詳しい話をするために小樽へ出掛けることだ。――喧嘩はまだ早い。後で大丈夫だ。」

「したども、伴さん一番先きに喧嘩してえんだな。」――年輩の小作がひやかした。

両手で頭を大げさに抑えて、伴がウハハハハハと笑った。

「そうした方順序だし、ええ。」

「ええべ。」

「んでも、伴さんみたいに喧嘩早い人は代表には駄目だネ。」

「これでも駈け引になれば、駈け引はうまいんだよ。」――伴がてれた。

何故そんな無駄な廻り道が必要なんだ。健は自分だけではそう思った。――分り切ったことでないか。

「喧嘩ッてなれば、矢張り乗るか、そるかだ。――やれることだけは、やって置かねば駄目だ。」――阿部までそう云った。

心配していた女房達が、懐へ子供を抱き込んで乳をふくませたり、背中にくくりつけたまま、お互がああだ、こうだ、と話しながら、二三人ずつ、二三人ずつ集ってきた。――子供が喚いて、背中で母親の尻を蹴る。――入口がやかましくなった。

こう集ってみると、小作の女達は「汚な」かった。畑から抜いてきた牛蒡のように、黒くて、土臭かった。