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ふまんときぼう

不満と希望

宮本 百合子

男性作家の描く女性について(『読売新聞』記者との一問一答)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,118 字 · 9 页

青空文庫

タイプを書いていると思うし、現代の作家では谷崎さんも女はさまざまの型で書いていますネ。しかしどうもネ、女の作家の気持からいうとネ、まだまだ充分満足するように書かれているとはいえないで、やっぱりまだ自分たちが書かねばならぬ残されているものがあると常に考えるのはおそらく私一人ではないだろうと思いますネ。正宗白鳥さんが、女は女を十分描いていないといわれたことがあり、室生さんだったか、何かの文の中に、自分は女を非常によく書きたいと希望を洩らしていた覚えもあり、菊池寛さん、山本有三氏は現代の女の化粧とか言葉づかいの描写から進んでタイプにまで迫ろうとしていることはよくわかります。しかも不満が残るのはなぜでしょう。

そのことについていつか友達が二三人集って笑いながら話したことでしたがネ、どうも大体、男の作家は女を描く場合、自分にとってというより、男にとって都合のよいように、面白いように、あるいは愛し得るように、軽蔑できるように書いているのであって、どういう意味ででもあんまり男に都合の悪い女は書かれていないようだ。ところが実際われわれの生活のさまざまの葛藤、情熱というものをつきつめて行くと、現在の日本のような社会の中では現在ある