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うぶやものがたり

与謝野晶子評論集

与謝野 晶子

与謝野晶子『与謝野晶子評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:産屋物語、「女らしさ」とは何か、婦人と思想、女子の独立自営、鏡心灯語 抄、婦人改造と高等教育、私娼の撲滅について、選挙に対する婦人の希望、食糧騒動について、激動の中を行く、婦人も参政権を要求す、婦人改造の基礎的考察、教育の民主主義化を要求す、非人道的な講和条件、階級闘争の彼方へ、婦人指導者への抗議、新婦人協会の請願運動、文化学院の設立について。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 116,383 字 · 233 页

青空文庫

そうして、それがために「女らしさ」を失ったという批難が欧米において起らないのを見ると、論者の有難がる「女らしさ」というものは、全人類に通用しない、日本人だけのものであるように思われますがどうでしょうか。

論者は、「男子のすることを女子がすると、女らしさを失う」というのですが、人間の活動に、男子のする事、女子のする事という風に、先天的に決定して賦課されているものがあるでしょうか。私は女子が「妊娠する」という一事を除けば、男女の性別に由って宿命的に課せられている分業というものを見出すことが出来ません。

紫式部の日記を読むと、この稀有の女流文豪が儕輩の批難を怖れて、平生は「一」という文字すらどうして書くか知らないような風を装い、中宮のために楽府を講じるにも人目を避けてそっと秘密に講じています。女子の学問著述が男子の領分を侵している事のように、その同性の間においてさえ誤解されていて、紫式部がそれを憚ったのは、生意気だとして憎まれるからであったのですが、しかしこれがために紫式部を「女らしさ」を欠いた人間であるとは昔も今も言わないようです。

政治や軍事は昔から男子の専任のように思っていますけれども、我国の歴史を見ただけでも、女帝があり、女子の政治家があり、女兵があり、幕末の勤王婦人等があって、それが「女子の中性化」