轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちゅうよう

中庸

坂口 安吾

「群像 第八巻第六号」1953(昭和28)年6月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,104 字 · 33 页

青空文庫

ために役場の楼上には緊急村会がひらかれて対策が凝議せられた。村会の意見では、学校側の処置は村に対する公然たる対敵行為であるということである。そこで余が立って、

「学校側が無断でこの処置を実行したのはよろしくないが、同僚たる教員一家が住宅に窮している際に、学校の宿直室を提供しようとはかるのは唯一の策で、策として難ぜらるべきところはない。彼らの処置が一見対敵行為の如く角が立って見えるのは、そもそも防火用水設置に当って小野遺族の住宅に白羽の矢をたてたやり方や、転居先を用意してやらなかったことなぞが、彼らをして敵意をいだかしめる原因をなしているように愚考する。要するに、村の処置にも反省すべきところがあるように思う」

かく論じ終る暇もなく、

「何を云うか!」

と大喝した者がある。馬と鹿の根作であった。彼は村会議員である。彼は云った。

「ないものは仕方がない。それとも村長は手品を使って空き家をつくることができるか」

山里の人間は妙な譬喩を用いて論議を行う天分がある。

「そもそも学校の宿直室は公器である。同僚の危急見るに忍びないのは結構であるが、それでは何故に彼らの私宅を開放して収容しないのであるか。