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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『雪華図説』の研究、『雪華図説』の研究後日譚、兎の耳、英国の物理学界と物理学者、温泉1、米粒の中の仏様、清々しさの研究の話、墨色、大謀網、長崎留学、鼠の湯治、民族的記憶の名残、室鰺、雪協議会の報告、真夏の日本海。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 页
『雪華図説』の研究
一 緒言
二 摸写図と顕微鏡写真との比較
一 緒言
我が国が世界における文明国の中で有数の雪国であることは周知の事柄である。しかし雪に関する研究は今まであまりなされていないので、わずかにこの『雪華図説』と、少しく趣を異にするが鈴木牧之の『北越雪譜』ぐらいがあげられるだけである。このように量において極めて乏しいのであるが、その中『雪華図説』の方は、現代科学の眼から見てもかなり優れた研究であると思われる。『雪華図説』は、天保三年(西暦一八三二年)下総古河の城主土井利位によって刊行されたもので、その中には八十六箇の雪の結晶の虫眼鏡による摸写図が載せてある。そのうち観察の年時を記載してないものが三十八箇、文政十一年観察のもの二箇、同十三年十箇、天保三年のもの三十六箇が算えられる。これらの摸写図を仔細に点検すると、その大部分のものは極めて自然に忠実な観察と思われるものが多い。以下その摸写図の数例につき、私が北海道で撮影した雪の結晶の顕微鏡写真と比較しながら、この研究の優れたものである所以を説明する。
二 摸写図と顕微鏡写真との比較
「第一図」のキャプション付きの図
第一図
第一図は六角板の例であって、この種の雪は水蒸気が比較的少い時に出来る。