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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『雪華図説』の研究、『雪華図説』の研究後日譚、兎の耳、英国の物理学界と物理学者、温泉1、米粒の中の仏様、清々しさの研究の話、墨色、大謀網、長崎留学、鼠の湯治、民族的記憶の名残、室鰺、雪協議会の報告、真夏の日本海。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 页
という劈頭に引用されている『炭俵』の一節からは、新しい木綿着物のそれも紅をぼかしたうこん染の袷か何かを着ている初々しい花嫁の姿を描きとってある。そしてそういう着物が、勝手な染めを許さなかったそれ以前の麻の不断着の生活にどういう変化をもたらしてきたかという重大な問題に触れてある。
「はんなりと細工に染る」木綿着物からは、まるまると着ぶくれて、健康そうな頬を輝かしている当時の農村の娘たちの生活と、さらに進んでは、その感情までが読みとられるような気がするであろう。
この本は、日本の昔の衣食住に関する色々な題目の随筆の集成という形で出来上っている。木綿の話につづいては、瀬戸物のことが出てくる。「小家の侘しい物の香」の源をなす木の御器の生活に、白くて静かな光のある瀬戸物がはいってきて、「前には宗教の領分に属して居た真実の円相を、茶碗というものによって朝夕手の裡に取って見ることが出来る」ようになった時の人々の幸福が、それには清潔という要素が庶民の生活の中へもはいってきたことを含めているのであるが、その影響がよく述べられている。
暗いすすけた台所と茶の間との兼用の部屋、というよりも家の片隅といった方がよいようなところに、老媼が火吹竹をもった姿が、ちょうど家の造作の一つのような形にうす暗く浮び上っている。