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『せっかずせつ』のけんきゅう

中谷宇吉郎集 第二巻

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『雪華図説』の研究、『雪華図説』の研究後日譚、兎の耳、英国の物理学界と物理学者、温泉1、米粒の中の仏様、清々しさの研究の話、墨色、大謀網、長崎留学、鼠の湯治、民族的記憶の名残、室鰺、雪協議会の報告、真夏の日本海。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 页

青空文庫

日記の中に、非常に欲しい蘭本があるが、三両もするので買えないという記事がある。家老の身でも三両の本はちょっと買いにくかったらしい。泉石の蘭学はかなり進んだもので、相当蘭書が読めた。和蘭風説書を自分で訳したことも日記に出ている。

弘化年間に至り、泉石は古河に蟄居を命ぜられた。理由は分らないが、外国関係のことで、主君に累を及ぼすのを恐れたためらしい。爾来、安政五年、七十四歳で歿する迄、ずっと古河にいた。この時代の泉石は、すっかり政治より遠ざかり、著述と読書とに日を送った。嘉永二年出版の新訳和蘭国全図などもその間に出来たもので、その版木が遺っている。この図は先年藤懸教授が外遊の時新しく刷って諸外国の図書館などへ寄附された由であるが、ライデン大学にはその初刷があったそうである。蟄居後の泉石は、来客があると、渡良瀬川の堤防で会うことが多かった。大槻磐渓ともこの堤防で会って話をしたことが、日記に残っている。後年磐渓が『雪華図説』の翻刻をして序文を書いているのも、そういう関係があったためと思われる。

泉石の蘭学は為政者としての憂国の念から発したもので、最も力を入れたのは地理であった。