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にばんめのむすめ

二番めの娘

小川 未明

「少女倶楽部」1925(大正14)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,488 字 · 16 页

青空文庫

と、弟は、思い出して聞くと、一家の内は、急にしんみりとするのでした。

そのあくる年の春のことでした。娘のところから、はじめてのたよりがありました。それには、たいへんいいところで、気候も暖かであれば、町も美しく、にぎやかで、自分は、しあわせに暮らしているから安心してもらいたいと書いてありました。

このとき、母親をはじめ、姉弟たちは、どんなに喜んだでありましょう。そして、姉や、弟は、自分たちも二番めの娘のいっている国へいってみたいと憧れました。

けれど、この時分には、まだこの地方には汽車というものがありませんでした。どこへゆくにも、荒海を汽船でゆかなければならなかったのです。

西の国へ、もらわれていった、二番めの娘は、大事にされていたので幸福でした。小父さんの家は、町での薬屋でありました。小父さんは、薬を売って諸国を歩いていましたが、留守には、おばあさんが薬屋の店にすわっていたのであります。

二番めの娘は、こうして幸福であるにつけて、故郷の姉や弟や、また恋しい母親を思い出さずにはいられませんでした。

「いまごろは、お母さんはどうしておいでなさるだろう……。