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にひゃくとおか

二百十日

夏目 漱石

两个男人漫无目的地散步闲聊,从寺庙到马掌,看似无聊的对话里藏着什么?一场暴风雨即将打破这份悠闲。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 29,466 字 · 60 页

青空文庫

「ハハハハそんなに聞きたければ話すよ。その代り剛健党にならなくちゃいけないぜ。君なんざあ、金持の悪党を相手にした事がないから、そんなに呑気なんだ。君はディッキンスの両都物語りと云う本を読んだ事があるか」

「ないよ。伊賀の水月は読んだが、ディッキンスは読まない」

「それだからなお貧民に同情が薄いんだ。――あの本のねしまいの方に、御医者さんの獄中でかいた日記があるがね。悲惨なものだよ」

「へえ、どんなものだい」

「そりゃ君、仏国の革命の起る前に、貴族が暴威を振って細民を苦しめた事がかいてあるんだが。――それも今夜僕が寝ながら話してやろう」

「うん」

「なあに仏国の革命なんてえのも当然の現象さ。あんなに金持ちや貴族が乱暴をすりゃ、ああなるのは自然の理窟だからね。ほら、あの轟々鳴って吹き出すのと同じ事さ」と圭さんは立ち留まって、黒い煙の方を見る。

濛々と天地を鎖す秋雨を突き抜いて、百里の底から沸き騰る濃いものが渦を捲き、渦を捲いて、幾百噸の量とも知れず立ち上がる。その幾百噸の煙りの一分子がことごとく震動して爆発するかと思わるるほどの音が、遠い遠い奥の方から、濃いものと共に頭の上へ躍り上がって来る。