轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にかかいてんらんかいざっかん
二科会展覧会雑感
寺田 寅彦
「明星」1924(大正13)年10月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,491 字 · 7 页
不出来でも何でも、とにかく自分の絵を描こうとしているように見える。フランス人の画を見てすぐに要領を修得したような軽薄な絵を見るよりは数倍気持がいいと思う。
未来派の絵というと、ギタアが出て来るのは、あれはどういう理由によるのだろうか。他にも同等もしくは以上に適当な題材はいくらでもあるだろうが。
中川紀元氏の裸体画を見ていると、何だかある甲虫を聯想するが、何だという事が、はっきり思い出せない。この聯想はあるいは主としてあの女の右の足から来るのかもしれない。この絵などが、自分にはあまり楽しめない方の部類に属する。
展覧会によっては、殊に日本画の展覧会などでは、とても二目と見る気のしない絵が随分あるが、二科会などでは、そんなのはあまり多くは出会わないようである。これは世辞ではない。
展覧会の評というと、徹底的に賞めちぎるか、扱き下ろすかどっちかにしないと、体をなさないかもしれないが、これは批評でも何でもないのだから、こんな甘い、だらしのないものになっても致し方がない。(大正十三年十月『明星』)