轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じんぞうにんげんじけん
人造人間事件
海野 十三
「オール読物」文藝春秋、1936(昭和11)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,654 字 · 30 页
大江山課長の制帽は、たちまちクシャクシャになって底がぬけてしまった!
帆村はなおも落ついて先を読んだ。「烈風」「激浪」「横転」という三つの言葉が出ると、人造人間は別々の新しい行動を起し、遂に「撃沈」という言葉を聞くと、すっかり元どおりに函の中に収ってしまった。
ハーッ。一同は期せずして大きな溜息を揃えてついた。
「……帆村君、ありがとう。君の実験は大成功だよ」
と、雁金検事が夢からさめたように云った。
「いや、恐ろしいやつは、馬詰丈太郎です。彼は博士の熟睡時間をはかって、こうして人造人間に殺害させたのです。人造人間操縦の暗号言葉を巧みに織りこんだラジオドラマを自作し、ラジオでもって人造人間に号令をかける。なんという素晴らしい思いつきでしょう。しかしこれもきょう電話で雁金さんが僕に暗示を与えて下すったので、発見できたものですよ。貴官はやっぱり玄人中の玄人ですね。いやとても僕なんかの及ぶところではありません」
と帆村は真実心からの敬意を表したのであった。
馬詰丈太郎が伯父を殺したわけは、ウララ夫人に対する邪恋を遂げるばかりではなく、博士の財産も自由にするつもりだったという。