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じんぞうものがたり
人造物語
海野 十三
「新青年」1931(昭和6)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,674 字 · 17 页
人造人間――1931年型である。
* *
人造人間とはどんなものか。
人造人間とは、人間が作った人形で、そいつは、機械仕掛けで、人間の命令どおり、忠実に根気よく働く奴だ。
* *
さて、その人造人間が、ようやく、その存在を認められかけて来たようだ。
本誌「新青年」の新年号に、「人造人間殺害事件」という探偵小説が出たのも、その一つ。前号には畏敬する直木三十五氏の「ロボツトとベツドの重量」というのが出た。
すこし前に、東京上野の松坂屋で、1999年の科学時代の展覧会があって、そこに人造人間が舞台に立ち、みなさんと交歓した。
今年の正月には、朝日新聞の招聘で、人造人間レマルク君が独逸から、はるばるやって来て、みなさんの前に、円満な顔をニコニコさせて御挨拶があった。
* *
二月一日の東京朝日には、宮津電話として次のような記事が載っていた。
「ロボット流行時代であるが、京都府宮津中学校の四年生岡山大助君という少年が今度、人造犬を発明した、これは犬の腹中に電話器、モートル、電磁石、高圧器、真空管、スピーカー等を材料にして、でっちあげた機械がしかけてあるので、大助君の先生も手伝った。