轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
「にんげんせんげん」のうちそと
「人間宣言」のうちそと
前田 多門
「文藝春秋」文藝春秋新社、1962(昭和37)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,304 字 · 14 页
これまで詔書というものは、非常にむずかしい漢語が使用せられ、難解を極めたものであったが、しかしまた王者の威厳というものが感ぜられなかったわけではない。今や新しい世に入る国民に対する呼び掛けともいうべきこの詔書において、それにふさわしい文体はいかなるものであるべきか。まだ言文一致とまではこの時は踏み切れない。
それにその内容はなんといっても、例のメモが骨子になっているだけに、いかにも英文和訳の臭味から脱し切れない。いくたびか、書き直してみても、なかなかうまくいかない。
その上に、いま言うた点とは少し矛盾するわけだが、いかに新しいといっても詔書には一定のスタイルが保存されてしかるべしと思われるが、われわれ素人にはその辺のコツが一向わからない。字句の詮索など、到底力の及ぶ所ではない。
当初私の考えでは、宮内省や内閣には特別の文章家が嘱託されている。われわれはただ意味を書きつらねさえすれば、あとの彫琢は専門家がやってくれると思っており、次田書記官長もそのつもりでいたが、出来上がった作文をそういう人に渡してみたら、先方はお手上げで、かようなものは今まで全然手掛けた事がないから、直す事が出来ぬと言われて、大いに閉口、そのうちにだんだん日がせまってくる。