轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じんめんそうものがたり
人面瘡物語
田中 貢太郎
在线阅读田中 貢太郎《人面瘡物語(じんめんそうものがたり)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,114 字 · 10 页
病人も八郎を見ると淋しそうな笑顔をして見せた。
「ようこそおいでくだされた、さあ、ずっと此方へ」
力ない声であったが、何処かに争われない気品があった。八郎は静に室の端へあがった。
「これは御初にお目にかかります、承わりますれば、永の御病気とのことでございますが……」
「二十年来の患いで、見らるるとおり衰え果てて、世にあるのも今年ばかりと覚悟したところで、其処許が都に登らるる風聞があったから、舞の一手を所望して、此の世の思出にしたいと、家の者をして御願いした次第だが、御出でくだされてかたじけない」
「未熟な私奴の芸を、それほどまでに御所望くださいまして、ありがとうございます、して貴君様の御病気とは、どんな御病気でございますか、おさしつかえがなければ、知らして戴きとうございます」
「こうして御厄介をかけるうえは、拙者の身のうえも、病気の原因も打ち開ける所存でござるが、まあまあ、其処許がゆっくり準備を済ましてからにしよう」
と、云って病人は家臣の方を見た。
「客人に御馳走申せ」
八郎は家臣に伴れられて母屋へ引返し、其処で酒の饗応になって再び離屋へ送られた。離屋では病人が短檠の灯に照らされて寂莫としていた。