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かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

「講談雑記」1936(昭和11)年1月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 80,178 字 · 159 页

青空文庫

淀屋の財宝はどうなったか? 一つに集まった独楽と一緒に、いぜんとして古沼の島の中にあるか、飛加藤の亜流やお八重の手により、他の場所へ移されたか? 謎はいまだに謎として、飛加藤の亜流とお八重以外には、知る者一人もないのであった。しかし飛加藤の亜流の教義が、その後ますます隆盛になり、善人に対し善事に対し、飛加藤の亜流は惜気もなく、多額の金子を与えたというから、淀屋の財宝はその方面に、浄財としてあるいは使われたのかもしれない。

松女がその後有髪の尼として、清浄の生活を継続し、良人や主馬之進をとむらいながら、主税夫婦やお葉によって孝養されたということや、お葉が良縁を求めながら、その優しい心持から、藤八猿を可愛がり、いつまでも手放さなかったというようなことは、あえて贅言する必要はあるまい。